エッジAI

エッジAI

Edge AI

当社は、創業から CAD/CAM 技術をコアに、機械設計、電気電子設計、組込ソフト、及び、業務ソフト開発からシステムの運用・保守に至るまで、IT システムのライフサイクル全般でソリューションを提供してまいりました。 今まで培った経験・実績を活かし、『モノづくり』を支える IT 技術の一つとして、おもにIoT 機器に向けたエッジ AI の利用技術の開発を行っております。

エッジ AI とは

『エッジ AI』とは、IoT 機器が設置されている現場(エッジ)で AI 処理を行うことを意味する言葉です。インターネット経由でクラウドコンピューティングを利用して AI 処理を実行する『クラウド AI』と区別されます。AI の演算処理は負荷が重く、クラウド AI で処理する方式が一般的でしたが、近年の AI アルゴリズム、ハードウエアの進化により、IoT 機器で AI の推論処理を実行するエッジ AI が急速に増えています。


エッジ AI のメリット

AI の開発や運用は、クラウドの主要なサービスの一つである、クラウド A I が一般的でしたが、ハードウエアの演算能力の進化により IoT 機器自身のハードウエア上で AI の 推論処理ができるようになると、エッジ AI ならではのメリットにより急速に広がり始めました。

主なメリットは以下の 4 つがあります。

リアルタイム性

クラウドコンピューティングを利用する場合には、IoT 機器とインターネットで接続されますが、インターネットはその性質上データのネットワーク転送に遅延があり、状況により転送速度は可変し場合によっては転送できなくなります。IoT 装置がリアルタイム性を必要とする場合にはエッジ AI が有効です。

安全性

インターネットの利用ではウイルスや情報漏洩などセキュリティ上の課題に対する対応が重要です。エッジ AI では、内部情報を外部ネットワークを介さずに処理するため、安全性が保証できます。

最適化

クラウドの利用では、汎用的なサービスに合わせた運用になるため、現場での状況に合わせた最適化が困難です。

コスト

現場でのIoT装置のハードウエアを利用する場合には、ネットワークに対応するコストや、クラウドサービスでの費用が必要となります。また、IoT に必要なハードウエアとエッジ AI 向けのハードウエアを最適化することでコストが削減できます。





エッジ AI にできること

AI 処理で近年急速に利用が広がっている画像認識では、ディープラーニングという機械学習手法が使用されます。ディープラーニングの処理はコンピュータでの並列演算の性能に大きく依存するため、クラウドコンピュータや PC での利用では画像処理アクセラレータGPU を利用し演算性能を強化することが一般的です。

IoT 機器ではエッジ AI を組み込み用コンピュータやマイコンで動作させる場合には、クラウドやサーバでの処理に比較して演算性能が不足します。しかし、ここ数年で組み込み向けの GPU や、TPU など AI 演算専用のアクセラレータが安価に提供されており、画像認識等も動作させることが可能となりました。
画像からの人や物の分類、動き検出、異常検出などが可能となり、エッジ AI でできることは広がっています。工場のカメラ、センサ機器での例を示します。

動きの検出

人や物を識別し位置情報を取得します。工場の作業者の動線検出や危険な場所への接近時の警告などの応用が考えられます。

状態認識

画像から形状や外見の判断を行います。製品組み立時の形状判定や、食品の製造工程での焼け具合の状態判定などが可能になります。

分類、特定

人や物を分類し特定します。部品や箱など、画像から学習した形状や色による分類や結果を利用した傾向分析等が考えられます。





エッジ AI の開発事例

危険領域判定システム

ディープラーニングによる Pose(人の骨格認証)技術を利用した危険領域判定システムです。カメラからの画像から人の位置を推定し、あらかじめ設定した危険領域に近づくとアラームを発します。
Pose 技術では平面(2 次元)での判定しかできませんが、同じくディープラーニングによる Depth(深度推定)の技術を併用することにより立体(3次元)での判定を可能としました。
デモ画像では、事前に設定した危険領域と人物の胸の位置をリアルタイムで比較し、危険領域の場合には胸のマーカを緑から赤に変更します。ドアの外部を危険領域としていますが、ドアを通過するときのみ等、一定の奥行のみの指定も可能です。


自動プレゼンシステム

展示会等でのプレゼンテーションを自動実行するシステムです。
このシステムは、カメラからプレゼン用モニタの正面を監視し、画面内の人物に対してPose による骨格フレームの映像を表示しています。
人の視線が画面を見ていると判断した場合には、「もっと近くに来てください!」と声を掛けます。
モニタの正面近くに人が立った場合には、お礼を言い、プレゼンテーションを開始します。
プレゼンテーション中に人が離れたり、視線が一定時間離れている場合には、プレゼンテーションを終了します。